小事争論 こじ

アジア服・南国よろず屋ままかのボス。まだときどきちゃぶ台をひっくり返したりするけどだいぶ穏かになりました。

放射脳仲間と遭遇

デモ大丈夫ですか?と、いつもお声掛け頂くんですが・・・

まったくもって大丈夫だけど、なかなかどうして不便な雰囲気。

とにかく道が混む。

先日も、家からトゥクトゥクで10分もありゃ着くはずの場所へ行くのににっちもさっちも動かなくなって、高速乗りに戻って。ぐるーっと迂回してお約束時間ジャストに到着。ビザを1年物に切り替えるための家族面接だったので、もうヒヤヒヤ。とかね。

デモが終わったらルンピニ公園のジムへ行くつもりなのに、思っているうちにどんどん太っていくじゃないの。どうしてくれんのよー。

てな感じの穏かな日々です。

りんひょうのクラスに日本人の男の子が1人冬休み明けで帰ってきました。これがなかなかユニークなリーマン風の幼児で、ひとつ下なのに同年代かそれ以上の風格。ミニスーツケースを転がしながら片手にチョコバー。「ねえサンタくん(仮名)学校でお菓子食べながらバス待つなんて日本では考えられないよねぇ。もうこんなのに慣れたら帰れんねぇ」と言うと「あのね、慣れるしかないの。慣れるしか!」ともう一本チョコバーを開封。

ヌイさんが多忙につき母自力でお迎えとなったある日、タクシーを拾おうとした時間と場所が悪くて手を挙げながら歩いていたらサラデーンからタノンサトーンに抜けサトーン1まで辿りつき、不本意にも学校の前まで歩き切ってしまったと言う快挙を成し遂げたあの日、セントラルの素敵な買い物袋をぶら下げた汗だくの母がいつもの様に教室の前へ出向くと「あれ?」日本人保護者発見!思わず「こんにちは~」と声をかけると「あ!日本人だったんですか!」と返され、彫りの深さを実感・・・違うか。「もしかしてyear2ですか?」「はいはい」「あ、サンタくんの!」「ああ、新しく入った双子ちゃんの!」とわいわい。「こちらへは、お仕事ですか?」の問いに「う~ん・・・いいえ」と歯切れの悪い返事。あまり詮索するのもなんなんですが、仕事じゃなくて来ると言ったら~言いづらい理由と言ったら~?アレじゃな~い?ちょっとカマ掛けてみるかと先んじて「うちは半分放射能避難で来たんですけどねー」←半分てなに微妙、って言ってみたら「うちは100%ですよ」とキリッ「え?!」「放射能避難です」「えー!わーやったー聞いてみてよかった!嬉しいー」と互いにピョンピョン←半分って中途半端なことを言ったのを後悔しながらピョンピョン。

はしゃぐ保護者達を温かい目で見つめる大きなお兄ちゃんは、サンタくんのいとこ。なんと姉妹で家族ごと避難してきたサンタくん一族。だから同じ学校にいとこのお兄ちゃんお姉ちゃん、お家には妹も待ってるのだ。いきなりたくさん出来たホ仲間。やはり同じ思いや言葉の回路を持つ人と繋がれるのは本当に心強い。

いやぁ言い訳すると、放射能半分って言ってユル逃げしようとしたのではなく、私の場合は被曝避難と日本政府への不信感とどっちがメインでここへ来たかと言うと、本当に半々。西日本でなく海外へ出たのは日本の学校に行かせたくなかったからで、これは仮に関東に汚染がなかったとしても変わらなかったと思う。

そんなんだから移住がひとたび完了してしまうと、なんだかどっと緊張が解けるというか、そもそも完璧な食材選びなんか出来てなかったにも関わらずどっとって、なに?って感じだけれど、ちょっと食材選びにはこと切れた感があるなあ。日本産の物は買わないに決まってるけれど、無表記商品の産地確認まで追求する元気はあったりなかったりだ。そして今ではホよりも農薬や化学調味料、遺伝子組み換えの方を心配している。心配しか出来ないから重曹で野菜を漬け置き洗いしたりしてるものの、市場で美味しそうな作りたてお総菜を見ればはついつい買ってしまうし、週末はお外でご飯もする。屋台も大好きだし。タイ料理旨すぎだし。

と、一貫性なし・・・

ま、そんな私だからこそ、日本を出たんだけどね!

そして突っ込みが入る前に「日本の有機野菜なんて嘘八百よ!」を展開する流れです。

それに引き替えこの姉妹ときたら、今でもしっかり食材を選び、手作りの食卓・お弁当に力を注ぎ、子ども達にはマスクを常備・・・本当にえらい。どうか、これ以上がんばらないで。私の為に!と言わないようにしたけどちょっと言ったかも!

同じ目的でここへ来た人々も、それぞれにプライオリティーがあって当然。

これまた家族の中でもプライオリティーが違ってってことも多々あるのです。

放射脳の人達にとってツイッターは大きな存在だと思う。私もいろんな情報に救われて、先を照らされて、ゆらゆらと進んで来たのですが、気付くとその情報そのものよりもそれを発信している人の言葉を紡ぐその手つきやにじみ出る人柄が大事で、それこそが信憑性であったように思うのです。同時に、私も情報だけを拾って立ち去られるよりも私と言う個人に興味を持っていただけた方が嬉しいわけです。これからもどこかで放射脳仲間と出会っていくんだろうけれど、きっと私が付き合っていきたいと思うのは放射脳でありながら放射脳でないその人のあり様が好きと思える人なんだろうと思うのです。

良い出会いがあれば大切に。

サンタくんはまだ5歳。うちの子らが4-6歳。これからの長い長い学生生活に裏で母達はコソコソと集い、楽しい関係を作っていけたらと思います。まずは私がふんどしを締めなおさないとだな。

この年になると付き合いは広くなくてよく、適当にちゃんと正直に向き合えるのがベスト。