小事争論 こじ

アジア服・南国よろず屋ままかのボス。まだときどきちゃぶ台をひっくり返したりするけどだいぶ穏かになりました。

その年にふさわしい、よりも

たった3時間のデコセレクションですっかりくたびれて、でもうっすら興奮しながら静かな雨の夜を堪能しております。ままかに足を止めて下さった皆さんありがとうございました(⌒∇⌒)

 

今日ね、母より少しお若い女性とお洋服を手に話していたんですが

「こういうユニークな形で、こういう色味のものが大好きなんだけれど、その年なりの恰好しないといけないのよね。田舎じゃ目立ちすぎるのよね」と仰ってて、悩みに悩みついに、諦めてしまわれた。でもお似合いだったんですよ。もったいないなぁ、と思います。でね、実はこれ、どんなに若い方も仰るんです。

「バンドTシャツでお迎えに行けないので、お迎え用の服をユニクロで買っておくんです」でも、それってきっと半分くらいは現実じゃなく呪い。私だったらママ友がバンT着てきてもなんとも思わないと思うんですよ。でも、一方で私もミニスカートではお迎えに行かないだろうから、誰の心にもそれぞれ「ふわさしい、ふさわしくない」はあると思うんです。どう思われるだろう、そわそわ不安になる、居心地が悪い。無理に着るのもまた違う気がします。

 

好きな服を好きな時に着たい。でも。

 

そう思うのはおしゃれさんだからなんですよね。

私の母はいよいよGrade80ですが、みっともないとかカッコ悪いとか息を吐くように言い、場にそぐうか年齢的にふさわしいかどうかって呪いを抱きつつ、でもつねにおしゃれに深い愛と拘りを持ってきました。その母にはタイのクローゼットがあります。

 

よく、ままかの茶話会でお話しますが、国による衣類の彩度というものがあります。日本はモノクロですね。無印、ユニクロ、この辺りの物が無難。ところがタイに入国すると、屋台のおばちゃんはピンクの花柄のトップスにレオパードのスパッツ無問題。特におしゃれってわけでもなく、好きな物を好きに着ているだけです。でもそんなひとりずつが明るい太陽の下にいーっぱいいると、日本から持ってきたアースカラーやカタチが重いんですよ。だから駐妻さんたちも、空気に馴染むように日増しに明るい色のアクセサリーが増えていくんだと思います。

 

母は、フラッシーなグリーンのワンピースや、パフスリーブのブラウスなどをバンコクの我が家のクローゼットに入れています。日本で着たら目立って落ち着かないけど、私はねぇ、断然こっちの色が似あうのよ、大好きなのよと。もちろんままかで買いましたw もう観光地巡りも面倒だしどこにも行きたくないんだけど、ショッピングモールやタラートでお洋服を探すのだけは今でも大好きです。

 

多くの人が自分に本当に合う色や服をまとうことなく周りに合わせてしまい過ぎることが、私は残念に思えてならないんです。誰もが心にタイのクローゼットを持ってたらいいのに。ちょっと勇気を出して、その素敵な色のお洋服を買ってみてはどうでしょう。田舎で悪目立ちする必要はないけど、ちょっと遠くに着て行ける場所を見つけられたら・・・自分の事を誰も知らない場所へ行けたら。人生の喜びがめっちゃ増すと思う。

 

親しい人と過ごすこと、美味しいものを食べる事、それから好きな自分に自分を飾ってあげる事。それってぜんぶかけがえのない自分を大切にするってことだと思うのです。

 



f:id:mamakaboss:20221125000247j:image