小事争論 こじ

アジア服・南国よろず屋ままかのボス。まだときどきちゃぶ台をひっくり返したりするけどだいぶ穏かになりました。

私たちは騙されているのか。

 

 日本から仲良しの夫婦が遊びに来てくれた。

その時に盛り上がったお金の話。

 

かわいそうに、どこから見ても観光客の彼らはタクシーでボラれるから、騙されるのがつらくてBTSに乗るというのだ。

では、いったいいくら損失したのか、という話。

もちろん値段を交渉してくるドライバーが安い事言ってくることはないよ。でも例えば空港から400~600程度なら上乗せされてたってたかが知れてる。大事なことは、ちゃんと目的地に着けるかどうかなんだよ。自分が観光客なら、見知らぬ土地でよく目的地に着いたなって自分を誉めてあげていい。自分がきちんと立ち向かえなかったことなんか責めないで、さっさと日本円に換算して自分を許してやれと言うわたし。

「そうなんだよね、わかってるんだけど」

うん、そうかそうだよね。金額じゃなくて騙されるってこと自体が極めてショックなのだよね。ツアー先のレストランでもなんだか値段がおかしかったとか、あの時のあれはなんだったんだとかいっぱい出てくる。でもそれって全部が全部、本当に騙されてる?とも思う。言葉が通じないから解消できないモヤモヤが溜まっていってしまうけど、よくよく聞いてみると金額からして、なんか計算間違えてるだけっぽかったり。そういうのは、自分で勝手に解釈して楽になる方にしてよしなのじゃないかな。

 

定価がない世界は、高いとか安いとか、何に払うことが正解か不正解かなんて、人によって全然違うし場面を変えるだけで意味をなくす。都合のいいように考えたらいい。

 

いい人も悪い人もない。

この前、春プチのママさんが帰国で空港まで乗ったタクシーにiPhone忘れたんだよ。彼女がiPadでiPhoneを追跡すると、どうやらそのドライバーさん彼女を乗せたホテルまで戻ってくれている様子。私が電話をかけてみたらホテルのレセプションが出て「無事に届いてますよ」と証拠にiPhone抱えた悪そう~なドライバーさんの写真を送ってきてくれてた。実はそのタクシーの運ちゃん、メーターを倒さず700バーツをふっかけてきたツワモノだったんだけど、そんないっちょ儲けたろうと思うような人が悪人かというと、そんなことはない。じゃあ善人だったのか!というと、そういうことでもない。楽してうまいこと儲けたい気持ちと、困った人を助けたい気持ちは、同じ人の中にふつうに存在する。お礼をはずむつもりだったが、あいにくレセプションが電話番号を書き間違えたらしく彼に想いが届くことはなかった。あぁ

 

f:id:mamakaboss:20190503180303j:plain

※彼を探しています

 

その10バーツは、いくらなのか。

モタサイに10バーツ高いって喧嘩腰の啖呵をきる人が、300バーツのワイン何杯も飲んでチップをカッと置いてったりするんだよ。ケチで喧嘩してるんじゃないんだ。その人は誤魔化されるのが大嫌いなの。でも私はなんかその人がモタサイにガツンと言ってやったわ!って聞くたびにいやーな気持ちになるのよ。モタサイに出すお金なんて300バーツのワインからしたら、鼻くそみたいな金額じゃん。かっこいい場所で見栄を張ることには使えるのに。モトサイの10バーツなんかもういいじゃんって思っちゃうのね。でも、たぶんそこは彼女の譲れないとこなんだな。タクシーもモタサイも喧嘩の種でしかないから、ついにバイクを買ってました。バイクを買うほどの憎しみ・・・

 

金を出すに相応しい人や場所やモノや。

良い悪いではない。

本当に個性がよく見える。

 

つづく