小事争論 こじ

アジア服・南国よろず屋ままかのボス。まだときどきちゃぶ台をひっくり返したりするけどだいぶ穏かになりました。

たかがサンプル、子どもにとっては土産物

今日は週に1度のアフタースクール。双子がサッカーを習っています。

この日はスクールバスに乗せてもらえないので、お迎えに行かねばなりません。

百伽だけ帰ってきても30分もしないうちにまた学校に一緒に行かなくちゃいけないから、百伽も校庭で遊びつつ待たせてもらっている。たまたま仲良しのお友だちはみんなお迎え待ちで校庭にいるので、一緒に遊べて楽しそうだ。

んだけど、今日は向こうから泣きながら歩いてきた。

「あれ[emoji:v-157]、百伽のバッグなのに取られた」

見ると、見覚えの無い水色のビニールバッグ。

「あれ百伽ちゃんのなのにあのこが持って行って自分のタオル入れちゃったの」

よく業者が来てサンプルを置いて行くのでバッグが配られたと言うのはあり得る話だけどね。どういう状況なのかよくわからないなぁと思っていたら凛と彪も持って現れた。あら、これは学年問わずいただけたらしい。よく「買わないなら返して」って言う立派な絵本やペーパークラフトがかわいいバッグに入って来たりするんだけど、これは健康食品の会社らしくて牛乳が2パックとスキムミルクが一箱入っている。もちろん返品無用。けして誰とも分け合わない何より大好きな食い物と、とにかく袋物が大好きでバッグには目が無い彼女。その食い物とバッグがセットになってるってのに自分の分ないときたら、それも全校生徒が貰ったのに自分だけないとなったら、彼女にとっては大事件。しかし、あのこが取ったってのはなかなか穏やかじゃありませんよ。

その問題のバッグの横にはタイ人のメバーンさんが座っていて、笑顔でこちらを見ている。どうやら百伽の泣いてる理由は知ってるっぽいぞ。「彼女がこのバッグ自分のだって言ってるんだけど」その返答はタイ語なのにまったく分からず。互いに「・・・」それ以上強く圧す事も出来ず退散。

そこへ前担任のティーチャーマーベルがやって来て「なんで泣いてるの百伽ちゃ~ん」顛末をお話しすると「どれ?だれ?よし一緒に行こう」と百伽を連れてまたメバーンさんの所まで行ったが、タイ語ができるマーベルも「・・・」。

その時、彪が「あ、わかった、返せないんだ」

「もうバッグの中の牛乳全部飲んじゃってるもん」

なるほど~~~あのぬるい牛乳2パック、一気に飲んじゃったんだ・・・。

って、いうか、すごいな、なんか。

飲んじゃったら返せないよな。確かに。

「明日、もかの先生に言っておくから泣かないで。リンヒョウはシェアしてね」

とT.マーベル。まぁそうとしか言いようが無いですよね。

そして母も「・・・えーっと、強くなりなさい!」

しか言えないっす。

「ヘイ!それ私の!」と、その瞬間に物申さねば!まずひと騒ぎして災いを遠ざける技術を身に付けなければなりません。しかも、毎度お馴染み相手に「悪意はない」のですから、後から何か言っても「ごめんね」の意味も分かりません。謙虚に騒ぎを起こさず、後から誰かがなんとかしてくれるってのは日本ならではの志向性。小さくてもすっかりそれに馴れちゃってるんだけど、あれは変わった風習だったんだよきっと。

うちのお兄ちゃん達はこういう時、意地になって自己主張したりしないので「兄妹3人で良かったね。2つあればいっぱい分けられるよ」って!ブッダの様なお人柄。思わず手を合わせたくなります[emoji:v-425]

帰ってから、牛乳を冷蔵庫に入れ、バッグの中身を全部出して、自分の物を入れなおしご満悦の百伽さんでした。

やれやれ。