小事争論 こじ

アジア服・南国よろず屋ままかのボス。まだときどきちゃぶ台をひっくり返したりするけどだいぶ穏かになりました。

私の彼は。

と、言うことで

決定いたしました!がーん!

しこり発見からわずか3週間あまりであっさりガン患者になり、また決定時にはすでに摘出済みというね。

貧しい乳1/4ほど切っただけゆえ現在もピンピンしております。ガン患者がガン患者っぽくなるのは、化学療法が始まってからなのでしょうね。

で、一山超えてほっとしたのもつかの間。

今度はリンパを取るために再度オペに臨みます。

確か前回のこじで、「一度開いたら摘出・検査・シリコンまでワンパックで一度切るだけで全部終わるらしい!タイすごい!」って言ったはずなんだけど、今回わたしのはそれじゃありませんでした。そしてそのワンパックは特別すごいって事でもなく、現在の一般的な手術法なのだそうです。

しかし私のおじいちゃんのやり方はその流れにまったく乗ってなくて、ネットでも見当たらない。昔ながらなのか未来なのか?教えて!ドラえもうん!

本音を言えば、せっかく全身麻酔してんだから、その最中に検査してヤバそうならどんどん切っちゃって欲しかった。しかも検査すらせず、何に集中してたかっていうと貧しい私のおっぱいの整形に力を注いでてさ、周りの脂肪を掻き集め美しく盛り上げ・・・縫合してしまうなんて、なんて私のニーズ知らず!私はぜんぜんおっぱいに未練なんかなかったのにさ!

通常はこの切ってる間に「センチネルリンパ生検」と言う検査をします。これは見張り役のリンパだけを取り出してここまでガンが辿り着いたのかを知ることが出来るというもの。狙いは無駄にたくさんリンパを取ってしまうことで起きる浮腫や炎症などの日常抱える不自由を軽減させる事が出来るという、画期的なものなんだけれど、しかしこのセンチネルはアイソトープを体内に入れて系脈から発生する放射線を追いかけて切除するのです。顔見るたびに「放射線治療はしたくない!」と言ってる私が拒否らないわけがない、と踏んで敢えて避けたのか?と深読みしてみたりですね。

「僕はセンチネルはまったく信用してないんだ」

って、言ってたからただその一言に尽きるのかもしれないですけどね。

とにかく、幸か不幸かアイソトープは入れずに済み、その分痛い思いを2回してリンパを診るんだか取るんだかするんです。彼は「ガンは非常にシンプルで顔つきも良く、オペは最高だったし、90%以上大丈夫。だけどガンだからリンパ切ります」と。

笑顔で説明。

質問すれば、「なんでそんな事聞くの?そんなこと決まってからでいいじゃない!」と笑顔ではぐらかし、ちょろっとヒントみたいな事を言うんで「こいつ全部わかってんな」と思うんだけど、私も彼が目の前にいる時にはなかなか鋭い質問が思い浮かばず、その記憶を頼りに家で調べて、だんだん疑問が湧いてくるのですわ。しかし彼にはなかなか会えないので、日本にいる貧乳腺外科の友人にLINEで質問しながら、自分に起きていることを少しずつ想像していくという・・・・

あくまでも憶測。まぁまぁこんなもんかってとこに自力で辿り着くわけ。

貧乳腺外科の友人のアドバイスを元に想像しうる私の解釈としては、現況は残念ながらリンパ転移はないと断言できず注意が必要な状態。じいちゃんは切ったブツを検査に出す前からすでにどんなもんかの予想は建っており、転移はほぼあると見てセンチネルは不要と判断。しかし予想は予想、検査結果を待つとして縫合。とにかくじいちゃんは出来るだけ切らない方針なようです。その後ガン確定したので改めてリンパを取り、正確な数字を出して今後の治療方針を決めると。いうか私に納得させると。化学療法に向け現実を目の前に晒すって、とこですかね。

まな板の上にしっかり乗っております・・・・

知りたがり屋の怖がり屋としては、もう微細にやり方から状態まで知りたくてたまらん。

バムルンラートの通訳さんは素晴らしかったなぁ。ドクターが語っている様に聞こえたもの。ここは私が来るってのに帰っちゃってんですよ通訳。なんとか電話で捕まえてもじいさんが「彼女は英語話せるだろう!通訳うざい!断って!」とナースを押し返しちゃう。「僕ら、2人でゆっくり話そう。ね!」って。

悩みの質がですねえ、「いつもすごく機嫌が良くて楽しいけど、なに考えてるのかよく解らないドSの彼氏と付き合ってる」みたいな、本質とかけ離れたところにストレスがあってですねえ、私はガン以前にコミュニケーション問題に立ち往生したまま、現実だけがどんどん進んでいるんですよ。言ってみれば、今のところ彼は私を愛しているし不都合もない。考えてみれば何もかもうまくいってるわけだから「愛してる」って言葉を信じて一緒にいるしかないの?っていう。甘酸っぱい悩み・・・なんで甘酸っぱい思いしてんだよこんなとこで。

そう「愛してる」は彼の言う「90%以上大丈夫って言ってるでしょう?!」って言葉と同義です。

このイマイチわからん「90%大丈夫」っていう浮き輪に掴まってどこかに漂着するらしい。

でもここ大事ですね。

親族にはこの「90%以上大丈夫」って言うとこをことさら強調して伝えていきたい。

根拠は彼の胸の中ですけど、そこは突っ込まない。

残りの10%はどこ?ってのも、突っ込まない!

本当にじいちゃんはおっぱいが大好き。そのしなやかな美しい手さばきでひとつも痛くなく抜糸し、病んだ乳を見ながらいっつも素晴らしいよく出来たいい感じ!と傷口を愛でております。世界中のおっぱいを救いたい変態じいが全戦全勝する事を祈ります。